イタリアはフィレンツェで絵画の修復士を志す阿形順正は、昔の恋人あおいとの別れをずっと忘れられずにいた。学生時代をともに過ごし、何をするにもお互いの心を読みあうようにわかりあえた唯一無二の存在であった。
そんな中、あおいがミラノにいることを知る。意を決して会いに行くが、あおいにはすでに結婚を約束した恋人がいた。
順正の心の中には、いまだひとつの希望の火が灯っていた。それは、10年前にあおいと交わした“30歳の誕生日にフィレンツェのドゥオモ(大聖堂)で待ち合わせる”という、他愛もない約束だった・・・・・。
→「冷静と情熱のあいだ」オフィシャルサイト
「冷静と情熱のあいだ」 映画予告
今も忘れることのできない2001年に放映された映画『冷静と情熱のあいだ』。
東京、ミラノ、フィレンツェの美しい景色と、
胸を締めつけるような音楽を背景に繰り広げられる切ないラブストーリー。
写真をつなぎ合わせたように美しい映像と、シーンを彩る素晴らしいサウンドトラック。
東京、ミラノ、フィレンツェと、三都市をまたいで映し出される美しい街並みに、
すっかり心は奪われてしまいます。
フィレンツェの街を一望するドゥオモの景色を劇場のスクリーンで見たときは強烈な印象でした。
美しい、そうぽつりとつぶやいてしまったほど。
そしていつか、愛する人と一緒に訪れてみたいと思わせるほどでした。
竹野内豊は映画撮影に入る前に、約一ヶ月ほど先にフィレンツェに入って、
普通に生活して街に自分を馴染ませたとのこと。
その話を聞いたのは映画を見た後だったのですが、やはりそうだったかと思わせるほど、
街ゆく彼の姿は風景負けすることなく自然に馴染んでいました。
そして、竹之内豊とケリーチャンのふたりの切なすぎるほどのすれ違いと、
しだいに燃えてゆく熱い想いは、見る者の胸を焦がし、涙を誘います。
今もなお、心に深く残っている作品。
それは色褪せることなく、思い起こすだけで胸が熱くなるほど。
この映画は10年に1本の珠玉のラブストーリー映画だと断言できます。