• 
• 
• 
• 

家財道具をすべて恋人に持って逃げられたショックで声を失ってしまった倫子は、実家に戻り1日1組限定の食堂をオープンさせる。
その食堂でごはんを食べると、不思議なことに想いが叶うという噂が流れ、いろんな事情を持ったお客が食堂を訪れるように。
一方、不倫相手の子供だからと名前が「倫子」なのだと子供のころから言われた母とは、いまだ確執は消えないでいたが。。。
→映画『食堂かたつむり』公式サイト

小説で人気だった「食堂かたつむり」の映画。
まさか主役の倫子役をコウちゃんがやるとは思ってなかった。
なんせイメージとちょっと違ったから。
でも、この役をやってコウちゃんちょっと変わったかも。
や、先入観というか勝手な思い込みがあったからなのかな。
コウちゃんのすんごい優しいほんわかした雰囲気が、なんだか演技ではなく自然の自分でやっているようで。

つっけんどんな冷たいイメージが全くなく、それはもう物語の倫子のイメージそのものでした。
小説を初めて読んだとき、これはもう間違いなく倫子の役は深津絵里ツィンしかないね！って思ってたんだけれど。

コウちゃん本人もとても家庭的で、料理なんかもおせちを本格的に作るみたいで、
抵抗なく倫子役をやれたのかもしれないですね。
オレンジデイズで声の出ない役も経験済みですし。

ところどころに入り込んでくる物語説明のオペレッタがちょっと気に障りますが、
声が出ないということでセリフもないのですが、その分でのカット割りや時間の使い方がとても心地よかったです。

そして忘れてはならぬ、母親役の余貴美子。
天才的な演技です。すごいです。
ぞっとするし、笑えるし、泣けるし。
まるで万華鏡のように、くるくると変化する彼女の演技は必見です。

倫子の作った料理を食べるみんなの顔を見ていると、
とても愉快で、そしてなぜだか胸がつまる思いがします。

小説「食堂かたつむり」のレビュー
→『食堂かたつむり』

• 1
• 2
• 3
• 4
• 5
• 6