シュウ(岡田将生)に密かな想いを寄せるヒロ(北乃きい)は、ある日突然の貧血で保健室で寝ていたところに、ケガの処置をしにきたシュウとばったり。
その偶然の出会いがきっかけで、ヒロはシュウに告白を受け付き合うことに。
しかし、ふたりに残された高校生生活はあとわずか。
「進路」がふたりに現実を突きつける。。。
北乃きいと岡田将生が、恋愛と進路の狭間で揺れ動く高校3年生の微妙な時期を演じる。
監督は、数々の大ヒット恋愛ドラマを手がけてきた脚本家、北川悦吏子が初のメガホンをとった話題作。
→「ハルフウェイ」オフィシャルサイト
「ハルフウェイ」映画予告編
「ハルフウェイ」ってどういう意味なんだろ?と、調べても辞書にも書いていない。。。
映画を観てみると、なるほど、そういうことかとわかった。
おもしろい。
そしてなかなか深いかも。
北川悦吏子初監督作品は期待どおりの仕上がりで、高校生の輝かしくみずみずしいあの季節を、自然にかつ魅力的に切り取っていると思いました。
北乃きいと岡田将生のコンビもぴったりで、まさにリアル高校生って感じの初々しい演技が素晴らしい。
その自然さは、一切セリフを使わずに映画を作ったという北川悦吏子の意図が見事にハマッた感じ。
実際にふたりはカットがかかってもその世界に入り込んで演技をやめなかったというエピソードも残しています。
特に、ちょっとわがままな女の子を演じた北乃きいの素晴らしさったらない。
北乃きいがほんとに素でやってるみたいに見える。
北乃きいってこんな子なんだって思ってしまうくらいに。
時折見せるしぐさや行動は、作られた台本の中では絶対に表現できないもの。
どこまですごいんだ、このコは。
そして岡田将生にも触れずにはいられない。
彼の包容力とイイ感じの力加減は、絶妙に相手役の北乃きいとからみあう。
まさに凸と凹がかみあう感じで、それは岡田将生の器の大きさがそうしているかのように見えました。
そしてこの映画のみどころでもある映像美。
季節は秋。
めまぐるしく変化する北海道の日の光がとてもキレイ。
青くなったり、オレンジ色に染まったり。
カーテンから差し込む光、街を照らす眩い光、、、とても優しい気持ちになれます。
映像を見たらすぐにプロデューサーである岩井俊二カラーだとわかる。
日本でこれだけキレイな画を残せる人ってイマセンモン。ガイセンモン。
サントラもいいなーって思ってエンドクレジットを見たら、あら、小林武志じゃん。
って、この映画すごい人たちで作ってるんですね。。。
岩井俊二×小林武志のコラボは、「リリイ・シュシュのすべて」で素晴らしいクオリティの作品を残してくれたこともあって、さすがだなぁと感じました。
そしてロケ地は映画に魅せられた街「小樽」。
あの坂の多い街が、こんなに魅力的に見えるなんて。
函館や長崎、尾道など「坂」の街は映画に趣きを与えてくれますね。
「いけな」
このひとことにすべてが詰まってる。